この記事はこんな方に向けて書きました
- 「子どもの心のコーチング」(著:菅原裕子)を購入するか迷っている人
- 育児書を探している人
結論から言いますと、この本を読んでこの本はこんな本だと思いました。
- 何を大事にして子育てを取り組めばいいかを教えてくれる
- 育児の目標となる指針を示してくれる
そしてこの本を読んで私が持った子育ての目標は
子どもが自分の力で生きていく力をつけれるように子育てをしていくべきだ、という目標です
私は0歳の子供がいるのですが、今まで小さい子と接する機会が少なかったのでどう育てればいいのか不安です。
初めてのことで自信がありません。
特に1番の疑問は、子育ては何を大事にして取り組めば良いのか?という点です。
どういう風に子どもに接するべきなのか?
褒めたらいいのか?叱るべきなのか?
この疑問を出産前に解決したくて、子育て本を何冊か購入しました。
そしてこちらの本が大当たりでした。
「子どもの心のコーチング」(著:菅原裕子)という本です。
この本は育児の目標となる指針を示してくれました。
特に大切だなと思った点が以下の引用部分です。
自分で考える力、周りとうまくやっていける本物の「生きる力」を身につけさせるのが親の務めです。
ある程度成長した子どもの行動を、親が完全に規制することはできません。ましてや、人間関係などの社会心理的な刺激を調整することは不可能です。唯一できるのは、子どもの側に刺激を受け止める能力を養うことです。度を越した、不適切な刺激がやってきても、それを拒否したり処理する能力が備わっていれば、子ども自身の力で問題を最小限に食い止めることができます。
なるほど!と納得しました。
子どもが自分の力で生きていく力をつけれるように子育てをしていくべきだなと思いました。
では、この「生きる力」をつけるための子育て方法とは具体的にどうすればいいのか?
それを本文中からピックアップしてまとめていきたいと思います。
Contents
「生きる力」をつけるための具体的な能力

この本を読んで分かった「生きる力」をつけるための具体的な能力は大きく分けて6つです。
- 自己肯定感と安定した情緒
- 自分一人でできるようになる。考えることができる
- 自発的に行動する力
- 生きやすい生活習慣や社会的マナー
- 自分の欲求や気持ちを伝えられる力。自分で問題を解決できる力
- 周りの人に配慮できる
なぜ、これらの能力を身につけると良いのか?
これらを身につけるために親はどうすれば良いのか?接し方や声のかけ方はどうすれば良いのか?
これらを本文中からまとめていきたいと思います。
「生きる力」をつけるための子育て方法

①自己肯定感と安定した情緒
自己肯定感があると
苦しいことがあっても強くいられる
自分に自信が持てる
自分を好きになれる
自分を好きになれないと、マイナスなことばかり考えてしまいますし、自分以外の人を好きになることもできないと思います。
自己肯定感があるというのは安定した情緒を持つためにも、とても重要なことだなと思いました。
子どもの自己肯定感を育てるためには、親はどんな感じで子どもと接したら良いのでしょうか?
本書ではこうありました。
- あるがままの子どもを受け入れる(否定しすぎない。期待しすぎない)
- 子どもの目を見て「かわいいね。大好き」と言う。
- よく抱いて、肌を触れ合う。
- 笑顔で優しく目を見て話しかける
- よく一緒に遊ぶ
- 添い寝をする
- 本の読み聞かせ、お話ごっこをする
- 話をよく聞く。話し合いをして気持ちを理解する
- 禁止語と命令語は否定的なイメージができてしまうので使わない「ダメ」「いい加減にしなさい」「早くしなさい」「しょうがない子ね」
まずはコミュニケーションをとったり、スキンシップが大事だなと思いました。
子どものペースを理解し、急かしたりしてはいけないなと思いましたし、親のペースで子どもに強要させるのもいけないことだなと思いました。
②自分一人でできるようになる。考えることができる。
どんな子どもも、いつかは親に助けてもらわなくてもできるようにならなければならないと思います。
小さい時は良いですが、大きくなった時に困らないために、一人でできるようになってもらいたいなと思います。
子どもが自分一人でできるようになるためには、親はどんな感じで子どもと接したら良いのでしょうか?
本書ではこうありました。
- 本人がするのを見守り、必要な時に手をかす
- 新しいことをしたり、新しいスキルを身につけることで得られる充実感や喜びを、様々な体験を通して感じてもらう。
- 子どもはできると信じる
- 子ども自身の「良くなりたい」「できるようになりたい」という気持ちをくむ
- 子どもがどうしたいかを聞き、尊重する
また、してはいけないこととしてこう書いていました。
- 指示しすぎない
- 口を出しすぎない
- 干渉しすぎない
- 親が代わりにしない
- 支配しない
- 自主性や体験をうばわない
- 親が子どもの問題を解決しない
- 危険なこと以外「ダメ」を言わない
親が代わりに手を出してしてしまうというのがあると思いますが、それは子どもの成長を奪ってしまうことになるので気を付けないと、と勉強になりました。
また、子ども自身に体験させてあげれるように見守ることが大事だなと思いました。
③自発的に行動する力。
子ども自身が自発的にお手伝いをしてくれたり、周りの人に親切な行動をできる子に育ったらなと思います。
お手伝いが自らできるようになったり、周りの人や友達に率先して親切にできるようになれば、人間関係も良くなると思いますので身につけてほしい力だなと思います。
では、子どもが自発的に行動するようになるためには、親はどんな感じで子どもと接したら良いのでしょうか?
本書ではこうありました。
子どもが行動した際に感謝して喜ぶこと。「ありがとう」「助かった」「嬉しい」など、子どもの働きが親にどのような影響を与えたのかを言葉にして伝える。
印象的だったのは
お手伝いをしてくれた時に、褒めたりご褒美やお小遣いをあげるのも良いですが、それが目的になってしまうので、これらがなくなるとしなくなる可能性があるというのです。
また、叱るという方法もあるのですが、叱るのは一種の脅しという支配。怒られないためにするが目的になってしまう可能性があるようです。
そのため、子どもが行動した際に感謝して喜ぶことが大事とのことです。
④生きやすい生活習慣や社会的マナー
生きる上で子ども自身が、人とのいい関係を維持でき、体調を良く保ち、楽しい時間を過ごせ、気持ち良く生活でき、生活を豊かに安定させることが必要になります。
ずっと親が面倒を見るわけにもいかないので、身につけてもらいたい能力だなと思います。
では、生きやすい生活習慣や社会的マナーが身につくようになるためには、親はどんな感じで子どもと接したら良いのでしょうか?
本書ではこうありました。
そのために、まず
- 親が「子どもを幸せにする基本的な生活習慣や社会的マナー」を定義する
- 親がまずルールを守ること
が大事になってくるようです。
本書では下記のような具体例ルールが書かれていて、一部を抜粋しています。
- 洗濯物…洗って欲しいものはかごに入れる
- 食事…三食をきちんと摂る。家族と食事をする。嫌いなものは無理に食べさせず、興味をもって食べれるメニューを考えたり楽しく食べれる工夫をする
- 早寝早起き…年齢に応じて就寝時間を決める
- 身のまわりを整える…身体を清潔に保ち、使ったものを片付け、自分の所有物は自分で管理する
- 自分と人のものを区別できる…よその家のものを勝手に使わない
- お金…あるお金を大切に使い、その中で生活する
- 勉強…いい点をとること、いい大学に入るためではなく、自分のために広く知識を求める勉強をし、その知識を使って世の中の役に立てるようにする。
- 言葉づかい…親から学ぶので、まずは親の言い方を見直す
- 子どもに選択してもらうようにする…物を大切にし、自分の選択に責任を持つようになる
- 約束したことをしない時…終わるまでやり遂げることを期待しよう。親が代わりにしないこと。
そして、子どもが良い行動をした際には、見逃さずに声をかけることが大事だといいます。また、ルールにがんじがらめになって押し付け過ぎないようにすることも大事なようです。
子どもはすぐに全てできないと思うので、暮らしの中で少しずつルールを覚えて、時間をかけてできるようになればいいのかなと思いました。
なるべくゆったりと見守るように接していけたらいいなと思いました。
⑤自分の欲求や気持ちを伝えられる。自分で問題を解決できる力
自分の気持ちを伝えれる子は、周りの人とコミュニケーションがとれて人間関係もうまくやっていくことができると思います。
うまく伝えられないと、不満を自分の中に溜めすぎてしまう恐れがあります。
また、大人になったら、自分自身で解決していかなければならないことばかりです。
直面した問題にどう立ち向かい対処すべきなのかを、親が伝えることも大事だなと思います。
この2つの能力を磨くためには、子どもが問題を抱えている時の話の聴き方が重要だといいます。
本書では下記のような聴き方が掲載されています。
- 話を聴いて子どもの気持ちを理解する
- 一緒に考えることを提案する
- 子どもがどうしたいか確認する
- 問題解決策を尋ねる。それを聴いて否定しない。
- 解決策は子どもに選択させる
- それをしたらどうなるかを一緒に話し合う。
- 子どもを励まし、親が見守っていることを伝える。
そして、話を聴く上で質問したら答えが返ってくるまで待つことや何か言いたくなっても黙ることが大事だといいます。
親の意見を押し付けるのではなく、子ども自身に考えさせて、選択し、行動してもらうことが大事なんだと思いました。
⑥周りの人に配慮できる
もちろんですが、小さい子どもは周りの人のことを考えて行動することはできないと思います。
でも、大きくなるにつれて、自分のことだけではなく周りの人のことも考えれるようにならなければならないなと思います。
周りの人の気持ちを考えれるようになっていくにはどうしたらいいのでしょうか?また、子どもの言動が親にとって困るときは、どうしたらいいのでしょうか?
そのためには、家庭生活の中で親が感じていること、困っていることをしっかり伝えることが大切だといいます。
例えば、親同士が話をしている時に子どもがうるさくて話が聞こえない時にはこういう言い方がいいそうです。
「お母さんは静かに話ができなくて困っているよ」
子どもを非難した言い方になる「◯◯ちゃんはうるさいな。あっちへ行ってなさい」など命令する言い方だと反発を生むだけです。
困っているという親の気持ちを伝えることが大切だそうです。
- 親の気持ちを伝える
- 丁寧に依頼する。優しい態度で「こうしてください」と依頼をする
言い方一つで、受け取る側は大きく違うなと思いました。
さいごに

「子どもの心のコーチング」に書かれていた大切だと思った部分をまとめましたがいかがでしたか?
全てをまとめているわけではないので、皆さんにもぜひ本を読み込んで育児に役立ててもらいたいなと思います。
私も、全てを実践するのはすぐには難しいと思いますが、一つずつ実践していって慣れるようにしていきたいなと思います。
そして、干渉し過ぎず、子どもの能力を引き出せる子育てをしていきたいなと思いました。